MATCH ANALYSIS · PART 1
「圧倒」が予想されるゲームで、得点差を買うとは限らない。
セルティックが勝つかではない。
その優位性が、どの市場へ最も安定して現れるのか。

セルティックが勝つかどうかではない。その「圧倒」が、どの市場に最も安定して現れるのか。
+24.8%
TOP EV
1.95
ENTRY ODDS
1.52〜1.61
FAIR ODDS
スコティッシュ・プレミアシップ開幕戦。Celtic vs Dundee FC。舞台はセルティック・パーク。
戦力差、ホームアドバンテージ、過去の試合履歴を考えれば、セルティックが主導権を握る可能性は高い一戦でした。このようなカードで最初に注目されやすいのは、Celtic -1.5、Celtic -2.0、Celtic Team Total Over、あるいは3-0・4-0といった正確なスコアの得点差市場です。
しかし今回、私たちはセルティックの強さを、そのまま得点差には変換しませんでした。見ていたのは、セルティック・パークで繰り返される試合構造そのものです。
圧倒しても、得点差が開くとは限らない
セルティック・パークでは、セルティックが相手を自陣へ押し込み続ける展開が多く見られます。高いボール支配率、多くのシュート、継続するサイド攻撃、相手陣内でのプレー時間の長さ。内容だけを見れば、3-0や4-0になっても不思議ではありません。
それでも、最後の一撃だけが決まらない試合があります。以前のホームゲームでも、セルティックは支配率71%、シュート17本、xG1.89を記録しながら、最終スコアは1-0でした。フルメンバーであっても、相手が低い位置にブロックを作れば、攻め続けながら得点だけが伸びないことは起こり得ます。
今回の開幕戦は、一部主力が不在でした。セルティックが試合を支配する可能性は高い。しかし、その支配がそのまま2点差、3点差になる保証はありません。
セルティックが長く押し込む。相手は低い位置にブロックを作る。クロスやシュートがブロックされる。セルティックの攻撃回数は増える。それでも、得点だけは思ったほど伸びない。つまり、セルティックが優位に進める確率と、セルティックが大差で勝つ確率は同じではありません。
そこで私たちは、得点差ではなく、攻撃の継続によって発生するコーナーマーケットに注目しました。今回、セルティックの優位性が最も安定して現れると判断したのが、コーナー市場です。
プレマッチで得点ハンデを選ばなかった理由
1xBetのプレマッチ市場では、セルティックのレギュラータイム勝利は1.124。得点ハンデは、Celtic -1.5が1.40、Celtic -2.0が1.65、Celtic -2.5が2.00でした。
セルティックが勝つ確率は高い。しかし、-1.5や-2.0を買う場合、セルティックには最低でも2点、あるいは3点差が必要になります。攻め続け試合を圧倒しても、得点が入らないことは珍しくありません。
今回の問題は、セルティックが攻められるかどうかではありません。攻撃量を、十分な得点数へ変換できるかどうかです。セルティック・パークでは、相手が低い位置で守ることが多く、セルティックがボールを保持し、何度も敵陣へ入っても、シュートブロック、クロスのクリア、ゴール前での密集、最後のパスのずれ、決定機の失敗によって、得点だけが伸びない試合は起こります。
その場合でも、攻撃の過程でコーナーは積み上がっていきます。得点差市場は、セルティックの攻撃力だけでなく、最後の決定力まで要求します。一方、コーナー市場は、セルティックが押し込んだ結果として生まれるブロックやクリアも、そのまま利益に変えられます。だから今回は、圧勝予想を得点差ではなく、コーナーの優位性へ変換しました。
先に結論:今回の実ベット(プレマッチ分)
EVは以下の式で計算しています。
EV = 推定確率 × 取得オッズ − 1
的中したかどうかではなく、約定した時点で市場の必要確率を上回っていたかどうかを評価の基準にしています。今回プレマッチで実際にベットしたのは、以下の2市場でした。
| 市場 | オッズ | 必要確率 | 推定確率 | EV | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1H Celtic Corners Handicap -2.5 | 1.95 | 51.3% | 62〜66% | +20.9〜+28.7% | Strong Bet |
| Celtic Corners -4.5 × Total Corners O10.5 | 2.37 | 42.2% | 46〜49% | +9.0〜+16.1% | Bet |
プレマッチベット1:1H Celtic Corners Handicap -2.5 @1.95
このベットの条件は、前半終了時点でセルティックがDundeeよりコーナーを3本以上多く取ることです。1xBetでは、前半コーナーハンデ Celtic -2.5が1.95で提示されていました。
価格評価
- 取得オッズ:1.95
- 必要確率:51.3%
- 採用推定確率:62〜66%
- Fair Odds:1.52〜1.61
- Edge:+10.7〜+14.7ポイント
- EV:+20.9〜+28.7%
中心値を64%とすると、0.64 × 1.95 − 1 = +24.8%となります。
TOP SELECTION
1H Celtic Corners Handicap -2.5 @1.95
Fair 1.52〜1.61|EV +20.9〜+28.7%|必要確率 51.3%|採用推定確率 62〜66%
この市場で重視したのは、セルティックの本数だけではありません。Dundee側の前半コーナーが伸びにくいことも重要でした。想定していたのは、セルティックが開始から主導権を握り、Dundeeは自陣で守る時間が長くなり、セルティックはサイドから攻撃を繰り返し、Dundeeの前半コーナー機会は限定される、という非対称な試合展開です。
セルティックが4本取ってもDundeeが2本なら、差は2本で外れます。そのため単なるセルティックのコーナーOverではなく、両チームの発生構造を比較したうえで-2.5に価値があるかを見ています。
プレマッチベット2:Celtic Corners -4.5 × Total Corners O10.5 @2.37
次に選んだのは、セルティックがコーナー差で5本以上上回り、かつ試合総コーナーが11本以上になるという複合市場です。プレマッチオッズは2.37でした。
価格評価
- 取得オッズ:2.37
- 必要確率:42.2%
- 採用推定確率:46〜49%
- Fair Odds:2.04〜2.17
- Edge:+3.8〜+6.8ポイント
- EV:+9.0〜+16.1%
これは、セルティックだけがコーナーを取るという単純な予想ではありません。想定した中心シナリオは、セルティックが7〜10本程度、Dundeeも2〜4本程度、総数は11本以上、差はセルティック側に5本以上残るというものでした。
セルティックのコーナー差が大きくなる試合では、総コーナーも増えやすいため、二つの条件には正の相関があります。その相関を考慮したうえでも、2.37には介入余地があると判断しました。
ライブ介入の条件も、試合前に決めておく
試合前の統計と過去の試合履歴から、セルティックのコーナーポテンシャルが高いことはすでに把握しています。そのため、プレマッチの時点で2本のコーナーポジションをすでに保有する形になります。
ここで想定しておくべきは、キックオフ直後にセルティックがコーナーを連取した場合の反応です。早い時間にコーナーが出れば、ライブ市場のOverオッズは急落し、ラインは上昇し、必要本数は増え、同じ試合予想でも期待値は下がります。方向性が合っていることと、その価格で買うことは別問題です。そこで、あらかじめ次のような介入条件を決めておきました。
序盤の急増後にコーナーが一時的に止まる。ただし、セルティックの押し込み構造は維持される。その結果、ラインまたはオッズが再び買える水準へ戻る。
つまり、さらにコーナーが出続けることを待つのではなく、一時的にコーナーが出なくなることによる価格改善を待つ、という方針です。同じマーケットでも、いかに良い価格で約定できるかを判断の中心に置きます。
試合前に決めていたこと
- 得点差市場(Celtic -1.5 / -2.0 / -2.5、正確なスコア)は見送る
- 前半はセルティックのコーナー差ハンデを本線にする
- 試合全体ではセルティックのコーナー差と総数の両立を狙う複合市場も併用する
- 序盤にコーナーが急増しても、その勢いだけでライブを追いかけない
- 停滞後に価格が戻り、押し込み構造が維持されていれば介入する
- 後半は先制後にコーナー発生ペースが落ちる可能性もあらかじめ想定しておく
この試合前分析が、実際のライブ判断へどうつながったのか。第2部では、キックオフ後のライブ介入、ハーフタイムでの市場切り替え、後半の先制後に選んだ部分ヘッジ、そして最終結果までを振り返ります。
DATA DRIVEN. BET SMARTER.
熊本地震の被害に遭われた皆さまへ、心よりお見舞い申し上げます。時間が経っても、被災地での困難な生活がすぐに終わるわけではありません。
Pray for Kumamoto.
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